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福男の戯言


by fuku-310
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放浪記

おはようございます。佐藤です!!

昨日深夜NHKで森光子『放浪記』の番組がありました。
このたびの2000回を記念しての放送で再放送分と思います。

気の遠くなるような回数です。
ナント初舞台は昭和36年!!
自分が8歳のときです。

実に森さん41歳から85歳まで44年間・・・とても人間業ではありません。

凄く印象に残った言葉

『私はこの年になって、いい仕事を選んだと思います』

『一つ不思議なことがあります、舞台稽古のときに
大切な部分がどうしても思い出せないのです

この忘れっぽいのは一体どうしたことか?
しかしコレが神様が与えてくれた、とても良かったコトなんです。
そうでもなきゃ、慣れてしまっていいお芝居になりませんもの。

このお陰でいつも新鮮な演技を出来るようになったのです』

ここで【慣れない】という言葉の重み!!

慣れて、つまらないお芝居にしないという意識を感じます。
そしてこの一点が大女優と呼ばれるゆえんなのかとも思います。

自分は凡人なのでとてもムリそうです。
2000回も同じ芝居を続けることはモチロン、慣れてしまって
そこまでの努力をしないでしょう。

しかしそこに大きな落とし穴がある事は知っています。
常に常にいい続けるしかなく、人はすぐに忘れてしまいます。

自分へのイマシメもそうです。
すぐにうぬぼれる自分、すぐに楽なほうに逃げる自分

ソンナ自分にいつも言い聞かせるために
一日一回の経営理念を唱えることや、
週一回のモーニングセミナーや、
月一回のお墓参り、石切さん詣でがあります


最後に彼女が凄いことを言ってます。
私は高齢なので別の人に林芙美子役がくるならば

『一言生意気だけど言わせてください↑(言葉のトーンが上がりました)

どうぞ、やったンサイ。・・と

今まで演出家や原作者の林芙美子さんの言われるままやってきたのではなく。
自分の考えたことや工夫が一杯詰まっているのよ。
少し傲慢だけどごめんなさい↓(トーンが下がりました)』


深い!!

実に深いですな。

森さんは京都生まれで、父を知らない。
母は21歳のときになくなり、一人東京へ。
太平洋戦争の慰安婦として、各地を転々と慰安し歌を歌ってました。
しみじみと
戦争だけはダメです。人がやってはいけないことです』・・と

帰国後、色んな人に出会い、助けられて
そして、自分の境遇にひたむきに生きてきて、

初めて掴んだ主役の座に命をかけてきた
その生き様こそが『放浪記』に乗り移っているようです。

あるお客さんは

『四幕一場の場面ががどうしても好きになれなかった。
しかし結婚して子供が出来て、その場面がとても好きになった
』・・と言います。

人生の場・場でこの演劇の凄さを垣間見ることが出来ます。


おっそるべし!!森光子



あア・・・物を知らない自分を恥じて、機会を造って行かなければと思いました。
この怠慢な自分と対峙するために


いろんな知恵をいただきました・・・ありがとうございます

感謝fuku310
by fuku-310 | 2009-05-18 06:21